__ | S-IVB J2-Engine Saturn V | __ |
S-IVB (J-2engine single), Saturn V |
カリフォルニア州のマクダネル・ダグラス社 (McDonnell Douglas Aircraft) で造られたサターンV型ロケットの第三段目 S-IVB は J-2 エンジン1基で 200,000ポンド (90.8トン、890,000ニュートン) の推力を出す。 推進剤は二液式で、燃料には液体水素 (LH2, liquid hydrogen) を、酸化剤には液体酸素 (LOX, liquid oxygen) を使用する。なお、推進剤冷却システムが備わっている (液体であるためのボーダーラインは、水素が零下253度、酸素が零下183度)。 S-IVB は、これらの推進剤 105トンを7分半で消費する。 この J-2 エンジンは可動式で、S-IU (Schematic of the instrument unit) の制御で yaw (偏揺れ) や pitch (上下の揺れ) に対処する。底部 (AFT INTERSTAGE) の直径は 10m だが AFT SKIRT のジョイント部分から上は先細りになって直径6.6m となる。 この AFT SKIRT には180度離れて二つの姿勢制御用モジュール (propulsion system modules) がマウントされている。これらのモジュールは J-2 エンジンの推力がある段階では roll (左右の揺れ) に、同ロケット・エンジンの噴射が停止した状態では yaw (偏揺れ) や pitch (上下の揺れ) に対処する。 S-IVB の最上部 (S-IUの位置) には、月着陸船 (Lunar Module /LM) を収容した LM アダプター (Spacecraft Lunar Module Adapter /SLA) が連結されていて、CSM とのドッキング時に 四つ葉状に散開 する。 →位置関係のイラスト 月着陸ミッションにおける S-IVB は、地球周回軌道上でエンジンに再点火され、地球の引力圏を離脱する役割を担う (アポロ宇宙船に同伴して月に向かう)。 |
▲ End of Saturn V S-IVB J2 Engine ▲