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月面探査機 ルナ・オービター2号の任務は、第一に、月面を高解像度で撮影してアポロ月着陸船の安全なランディング・サイトを見つけ出すことであった (1号と同様)。そして第二は、より精密な軌道情報を得ることで月の重力場の定義を更に正確にすること及び微小隕石のフラックスあるいは月の放射能レベルを測定することであった。 月面の写真撮影・観測は孫衛星となって月周回軌道上から行ない、その軌道設定 (計算) には太陽とカノープスの位置を見据えて安定させるシステムを用いる。 1966年11月18日〜25日にかけて月面の地形学的データを高品質 (高解像度) かつ多量に取得した2号は、指向性と無指向性のアンテナからなる S-band システムを利用して、同年12月7日から取得データを地球に送信し始めた。 ルナ・オービター計画全体としては、夫れ夫れのミッションが月を40周する間に211枚の月面写真を撮影することを目標にしている。 ところが2号ミッションは、データ読み出し時のエラーによって僅かではあるがデータを失ってしまう。もっとも、月面に安全に着陸して安全に帰還するためのデータは影響を受けなかったが。 任務を終えた2号は、後に、司令に従って月面 (3.0 degrees N latitude, 119.1 degrees E) に衝突し作動を停止した。 |
Cameras
ルナ・オービター1号〜5号は共通の写真撮影システムを使用していた。 そのシステムとは、カメラ、フィルム、地球へデータを転送するためのデータ読み出しデバイスなどを、気圧や熱の問題を考慮したコンテナに収納したものだ。 このシステムに含まれる2台のカメラは、70mmフィルムと 80mm/610mmレンズを使い、絞り 5.6 (固定)、シャッタースピード 0.001/0.02/0.04秒で、同一の目標地点を異なる解像度 (中/高) で同時に撮影できる。 1号〜5号を通して撮影されたハイクォリティーな月面写真は実に1654枚。そのうちの840枚は、1号〜3号によってアポロ計画のランディング・サイトを決する目的で撮影された。4号〜5号によって撮影された残りの814枚は、月の表側が703枚、裏側が105枚、地球が6枚で、1号〜3号に比べ より広い範囲を撮影対象にしている。 |
The Marius Hills |
Marius Hills のような火山ドームは月面では稀な存在だ。 Marius Crater (イメージ右上/Latitude:11.9 N、Longitude:50.8 W、直径約41km)、シワのような尾根など、このイメージはそのような特徴を浮き彫りにしている。 火山ドームの研究は月の火山の進化を理解することに通じるので、このエリアはアポロのランディング・サイトの候補地にあがっていた。 |
Photo of the Century |
1966年当時、このイメージは 「世紀の写真」 と認められた。 しかし、1972年の アポロ17号が撮影したコペルニクス・クレーター (Latitude:9.7 N 、Longitude:20.1 W、直径約107km) は、その壮観さでは 「世紀の写真」 を上回っていた。 |
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