006) 「HAL10000」

チャンドラ博士が設計にとりかかったHAL10000。しかし その詳細は語られていない。

これに関し、「設計」 であるから有機体ではない、、、とみるのは早計である。有機体を「設計」することは もはや現実問題なのだ。遺伝子操作、遺伝子組み替え、クローン。シリコン生命体との接点も無数にある。

以前NHKで放送された 「 オアシスを求めて 」 (1985年) をご存じだろうか。生活のあらゆる分野に係わっている 「R7」 というコンピュータ。しかし、その 「R7」 を操作する 「R8」 という存在に辿り着く。それは 温かな感情を持たないクローン人間であった。

HAL9000は人間を模倣したコンピュータ (機械) であるが、「R8」 はコンピュータを模倣したクローン人間のようにみえるのである。

クラーク自身、小説2001年宇宙の旅で肉体や精神を機械化する進化について語っている。もっともそれは進化のゴールではなく一過程にすぎないのだが。

チャンドラ博士がHAL10000の設計に際して 「逆転の発想」 に辿り着く可能性は否定できない。そして、博士自身の 「細胞」 を使う可能性も、、、

参考
2001年宇宙の旅 (早川書房)
2010年宇宙の旅 (早川書房)
2001 A Space Odyssey (MGM)
台本(Internet Resource Archive)
(*) 2001年宇宙の旅 (早川書房) から引用
(**) 2010年宇宙の旅 (早川書房) から引用
2001 A Space Odyssey (Paperback)
2010 Odyssey Two (Paperback)
2010 Odyssey Two (MGM.UA)
「オアシスを求めて」 (NHK)
その他

Writer: masaakix Web site: http://www.masaakix.interlink.or.jp/

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