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レンジャー9号の任務は、月面に激突する直前の月面の高解像度近接画像と、TV映像 (ライブ) を得ることであった。 これは、他の探査計画 (無人/有人) にとっても利益となるに違いない。 激突するサイトは、先のミッションと異なり、かなり複雑なサイト (アルフォンスス・クレーター) が選ばれた。 そして、9号は、月面の近接撮影及びTV映像による放送に成功しレンジャー計画の最後を締めくくった。 この計画によって、月面軟着陸探査 (無人) や月周回軌道上からの月面探査 (撮影) の必要性が認識され、それは、サーベイヤ計画やルナ・オービター計画に引き継がれていく。 |
Spacecraft
スペースクラフト (Block III) は、前のミッションのものと基本的には同じで、金とクロームでメッキされた、直径1.5mのアルミニウム製の六角形の土台に各装備がなされている。 装備されていた6台のビジコンカメラは、広角 (チャンネルF、チャンネルA、チャンネルB) が2台、狭角 (チャンネルP) が4台である。 なお、データ送信は、959.52MHz (チャンネルF) の60ワット送信機、960.05MHz (チャンネルP) の60ワット送信機、960.58MHz (チャンネル8) の3ワット自動応答機から高振幅利得/低振幅利得のアンテナを使い分けて行われた。 電源供給は、太陽電池パネルと銀亜鉛バッテリーで行われる。 太陽電池パネル2枚 (セル数9792個) はウイング状で、夫れ夫れが、幅73.9cm、長さ153.7cmである。1200ワット時の銀亜鉛バッテリー (2つ) は26.5Vの電力を9時間供給でき、その他、スペースクラフトのオペレーション用バッテリーとして1000ワット時の銀亜鉛バッテリー (2つ) が備わっている。 軌道修正用ロケットシステムは、224ニュートンの推力を持つヒドラジン・エンジンが担った。 また、進路 (誘導) 及び姿勢についての3機軸コントロールは、3つのジャイロと12の窒素ガス噴射装置、第一太陽センサー (4つ)、第二太陽センサー (2つ)、そして地球センサーが受け持っていた。 |
Experiment
3月24日、レンジャー9号は月面に接近し、最初の画像は13:49:41 (UT) に高度2363kmから撮影され、その後、月面激突までの19分間に5814枚の上質の月面画像を地球に送信し続けた。 最後の撮影は月面激突0.25秒前に高度600mから撮影され、その画像の解像度 (分解能力) 0.3mは先のミッションよりも勝っていた。9号で特筆すべきは、TV映像で放送されたことだろう。 |
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